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求人方法に独自性を出すためには?アイデア事例や募集時のポイントを解説

作成者: スタンバイ制作チーム|2023/31/01

1.求人方法に独自性を出すメリット

企業が発展するためには、多くの優秀な人材を採用する必要があります。

しかし、少子高齢化により生産年齢人口が減少し、多くの企業が人材確保に苦戦しているのが現状です。厚生労働省の調査によると、2022年10月の有効求人倍率は1.35倍でした。これは、求職者1人に対して、1.35の求人があることを表しています。有効求人倍率は業界によって異なり、業界によっては、人材獲得競争がかなり激化しています。

このように、従来の求人方法を行っているだけでは他社に負けてしまい、求める人材が集まらない可能性があります。また、偏差値の高い学校の卒業生だからといって、必ずしも優秀な人材であるとは限りません。

このような採用課題を解決するために注目されているが、独自性のある求人方法です。

ユニークな求人方法を実行することには、以下のようなメリットがあります。

  • 企業の認知度アップにつながる
  • 応募者の幅が広がる
  • 採用コストを抑えられる

ここでは、ユニークな求人方法を採用するメリットについて見ていきましょう。

参照元:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和4年10月分)について」

1-1.企業の認知度アップにつながる

ユニークな求人方法は、世間から注目を集めるため、企業の認知度アップにつながります。

先進的な取り組みを行う企業であると判断されることで他者と差別化でき、ブランドイメージも向上するでしょう。これを採用ブランディングと呼び、採用において独自のコンセプトを持つことで、企業に魅力を感じてもらえ、応募者の増加やミスマッチの減少といった効果が期待できます。

多くの企業は認知度が足りず、採用に苦労しています。しかし、採用ブランディングを行えば、認知度や給与といった面だけではない魅力をアピールできるのです。

また、採用ブランディングの取り組みが注目され、結果的に認知度アップにつながる可能性も高くなります。ユニークな求人方法がメディアに取り上げられる可能性もあり、広告効果も期待できます。

1-2.応募者の幅が広がる

ユニークな求人方法で注目を集めると、多くの応募者を集められるだけでなく、応募者の幅が広がるのもメリットです。たとえば、ゲーム好きや大卒ではない方などをターゲットにした採用活動を行えば、これまで集められなかった層にアプローチでき、人材の多様性を実現できます。

単に、応募者数が増えるだけではありません。自社の価値観や理念、メッセージなどを反映した独自性のある求人方法を行えば、それに共感する層からの応募が期待できます。そのため、自社が求める人材からの応募が期待できるのです。

また、応募者のありのままの姿を引き出せる求人方法なら、自社にマッチした人材であるかを見極められるため、入社後のミスマッチ減少と人材の定着・活躍も見込まれます。

1-3.採用コストを抑えられる

ユニークな求人方法は、採用コストの減少にもつながります。

求人広告を掲載して人材を集める従来の求人方法には、費用がかかります。ほかの求人に埋もれないよう上位に表示してもらうために、上位のプランに契約する必要がある場合も多いです。

一方、ユニークな求人方法で注目を集めれば、広告費用をかけることなく、認知度を向上させられます。コストを抑えて採用活動を進められるのです。アイデアの検討から実行までをすべて自社でできれば、外注費用もかかりません。

また、ユニークな求人方法は人材の定着も期待できます。退職者が減ることで、採用コストを抑えられる点もポイントです。

2.求人方法に独自性を出すデメリット

ユニークな求人方法を実行することには、さまざまなメリットがあります。しかし、以下のようなデメリットがある点は、看過できません。

  • 良いアイデアでなければ効果がでない
  • アイデアを出すのに時間がかかる

求人方法は、おもしろければよいわけではありません。自社の求人ニーズを満たせる、アイデアの必要があります。

注目されるほどの新規性があり、ターゲットを採用できて求職者にもメリットがあるアイデアを出すためには、多くの時間がかかるものです。これらのデメリットを理解したうえで、どのような求人方法を実行するか検討しましょう。

ここでは、求人方法に独自性を出すデメリットについて解説します。

2-1.良いアイデアでなければ効果がでない

ユニークな求人方法がよいといっても、ただ斬新なアイデアを出せればよいというわけではありません。求職者に対してメリットがあり、自社の求める人材を効果的に集められるものであることが必要です。

独自性を誤解している方は多く、独自性のあるコンテンツとは新規性があり、かつ相手と自社にメリットがあるものを指します。

つまり、単に奇抜なアイデアは、独自性があるとはいえないのです。そして、質の高いアイデアでなければ、採用活動にメリットはありません。

また自社ではユニークであると思っても、世間的に見ておもしろみや目新しさに欠ける場合は注目を集められず、期待していた効果はでないでしょう。既存のアイデアの延長線上にあるものを考えても、ほかにはない斬新さがあるとはいえません。

よいアイデアを考案するためには、実際のアイデア事例を参考に、なぜ注目を集めたかを分析してみることが大切です。

2-2.アイデアを出すのに時間がかかる

新規性があり、求職者と自社の双方にメリットがある質の高いアイデアを出すことは、容易ではありません。アイデアを出すのに時間がかかる点は、大きなデメリットです。

また時間をかけてアイデアを考えても、おもしろ半分で応募した求職者ばかりで意味がなかったり、一時的に話題になっただけで終わったりと、期待していた効果が得られない可能性もあります。

3.採用方法のユニークなアイデア事例

実際に、企業が実施したユニークなアイデア事例を参考にしてみましょう。ここでは、以下の11個の事例をご紹介します。

  • 複業採用
  • インフルエンサー採用
  • エイプリル採用
  • 1日完結採用
  • 熱中力採用
  • 不採用採用
  • 第0次採用
  • いちゲー採用
  • 冒険選考型採用
  • いつものあなた選考
  • 極め人採用

いずれも、斬新な発想やキャッチーな名前で注目を集めた採用手法です。ポイントは、おもしろさだけを求めているのではなく、それぞれに明確な目的や理由があることです。

ユニークさはもちろん重要ですが、自社が求める人材を集められないアイデアになってしまっては元も子もありません。採用手法を考える際は、その方法を行う目的や理由を明らかにしましょう。

ここでは、ユニークなアイデア事例をご紹介します。アイデアを検討する際は、ぜひ参考にしてください。

3-1.複業採用

あるソフトウェア開発会社は、2017年1月から、副業に注目した「複業採用」を行っています。複業できる人材をターゲットに、採用活動を行うものです。

副業可能な求人は徐々に増えていますが、副業先として自社で働くことを提示している求人は、非常にユニークで目を引きます。

「複業採用」では、パラレルキャリアを構築できるスキルや経験を持った、自立した人材であることを前提としています。なお、「複業」という漢字には、補助という意味だけでなく、並行してキャリアを持つという意味が込められているのがポイントです。

複業採用は企業理念に共感し、かつさまざまな知見や専門性を持っている人材を、契約形態にこだわらない多様なスタイルで採用することを目的としています。副業に対して前向きな流れが生じているタイミングを好機ととらえた、先進的な求人方法です。

複業採用のように、副業先として求人を募集する企業は増えており、複数の仕事をこなすパラレルワークが広まりつつあります。

3-2.インフルエンサー採用

「インフルエンサー採用」とは、多くのSNSのフォロワー数を抱える、インフルエンサーを対象とした求人方法です。

インフルエンサーは、インターネットにおいて強い影響力を持ちます。インフルエンサーを優先的に採用することで、影響力を活かして企業の魅力や活動内容、自社商品などを効果的に宣伝することが狙いです。

宣伝を外部に依頼する場合に比べ、インフルエンサーを自社で抱えて宣伝してもらった方が、大幅にコストを削減できます。またインフルエンサーが持つ写真の撮り方や文章の書き方、投稿の工夫など、SNSマーケティングに関するノウハウを蓄積でき、今後のPRにも活かせるのもメリットです。

たとえば、ある眼鏡メーカーはインフルエンサー採用枠を設け、自社の魅力を宣伝してくれる人材の募集を実施しています。具体的には、TwitterやInstagramといったSNSのフォロワー数が1万人以上いる方について、エントリーや会社説明会、書類選考、1次面接/筆記試験をすべて免除する優遇措置を実施しているそうです。また、各職種の基本給与に加え、5万円をインフルエンサー手当として支給しています。

3-3.エイプリル採用

「エイプリル採用」は、Web制作やイベント企画などを手がける会社が、4月1日限定で実施している求人方法です。

エイプリルフールにちなんで、嘘の履歴書を応募できるのがポイントです。履歴書の画像に、嘘の名前と自己PRを書き、ハッシュタグ「#経歴詐称でエントリー」をつけてTwitterで投稿します。そのユニークさと、ツイートするだけで応募が完了する手軽さで話題を呼びました。

目を引く履歴書に対しては、企業の公式アカウントからDMで面接の案内を送り、その後は通常と同じフローで選考を受ける仕組みです。

エイプリル採用は、嘘をつくのも想像力や発想力といった才能の1つという考えに基づいて行われています。実際に内定にもつながっている、アイデアが光る求人方法です。

3-4.1日完結採用

「1日完結採用」とは、その名のとおり、説明会から最終面接までを1日で終わらせる採用方法です。通常は約1年近くかけて行う採用活動が、1日で終わるのが大きな特徴です。

あるIT企業が実施し、北海道から九州まで全国複数の都市で展開しました。採用側がスピーディーかつ低コストで人材を確保できるだけでなく、応募者にとっても、採用活動にかかる時間や費用といった負担が軽減されるため、メリットが大きい方法です。

ただし、1日で求職者の本質を見抜くことは難しいというデメリットがあります。また、1日で採用を完結させることに反対する社員が現れる可能性も高く、社内の理解を得るのに苦労する恐れがあります。

1日完結採用を実行する際は、事前に採用ニーズやターゲット層を明確化することや、採用フローについて綿密に検討することが不可欠です。

この企業は、ほかにもユニーク採用を取り入れたことでも注目を集めました。ユニーク採用とは、以下のように複数のコースを設け、自分をアピールできる選考方法を応募者が選択できるという採用方法です。

  • 体育会スカウト採用
  • チームビルディング合宿
  • 熱中力採用

3-5.熱中力採用

「熱中力採用」は、応募者に自分の好きなものをプレゼンしてもらい、プレゼンをもとに採用を決めるという手法です。

あるお菓子メーカーが実施した事例を、ご紹介します。そのメーカーは、自社の主力商品であるおせんべいへの愛をプレゼンしてもらう「おせんべい採用」を実施しました。プレゼンの形式や時間は自由で、とにかく愛が深いと判断された応募者を採用する方法です。

熱中力採用の狙いとしては、応募者の自社に対する理解力や熱意を推し量ることや、多様性の確保など挙げられます。

3-6.不採用採用

「不採用採用」は、クリエイター支援事業を手がける会社が実施した、不採用者を積極的に採用する取り組みです。

この会社は、不採用を学生と社会の初めての壁と考え、壁をどのようにとらえ、どのような方法で乗り越えようとしているかを重視しています。不採用になった原因を振り返ってプレゼンしてもらい、失敗を糧に新たな行動に移しているかどうかを判断基準にして採用を行いました。

なお、不採用を受けていなくても、過去に失敗したことがあれば選考に参加できる仕組みです。「不採用採用」という斬新なフレーズが、多くの注目を集めました。

3-7.第0新卒採用

「第0新卒採用」とは、インターネット事業を行うある会社が実施した採用手法です。第0新卒とは、18〜22歳で、大卒ではないもののポテンシャルがある優秀な人材のことを指します。

この会社は、あらゆる雇用形態において、学歴や年齢、国籍などを一切問わないで採用を進め、多様性を確保する方針を打ち出しています。

第0新卒採用もその1つであり、学歴にこだわらず、採用方針にマッチする優秀な人材を確保することを目的とした採用手法です。

少子高齢化で生産年齢人口の減少が問題になっている昨今、ポテンシャルの高い人材を採用するためのヒントになる事例です。

3-8.いちゲー採用

「いちゲー採用」は、エイプリル採用を実施している企業が導入した、ゲームの上手さや情熱を判断基準に選考を行う採用手法です。

ゲーム好きをターゲットにしており、有名なゲーム機器とのコラボにより実現しました。

書類選考の代わりにゲームに関する履歴書を提出するコースや、ゲームをやりこむことで獲得できるレアなトロフィーを持っている方の1次選考を免除するコース、そしてゲームソフトを協力プレイし、その結果で選考を行う協力プレイ選考があります。

ゲームは時間の無駄ととらえられることも多いですが、ゲームプレイを見れば、問題解決能力や発想力など、仕事に活かせる能力の有無を判断できるでしょう。

またプレイ時間やゲームの技量を見れば、物事への熱中度合いもわかるため、入社後の仕事へのモチベーションの高さも予想できます。その目新しさからメディアにも取り上げられ、実際に内定・入社にもつながったおもしろいアイデアです。

そのほかにも、ゲームを活用した採用は多くの企業に採用されています。

たとえば、ITインフラやデジタルマーケティング事業などを展開するある会社は、「麻雀採用」を行っています。イベントで上位に入賞すると、最終面接までの選考プロセスが免除され、いきなり最終面接に挑戦できる仕組みです。

システム開発を手がけるある会社は、人狼ゲームを活用した「人狼採用」を行っています。会社説明会で、お酒を飲みながら人狼ゲームを進めるのが特徴です。社員も求職者も、お互いありのままの雰囲気を把握できるというメリットもあります。

3-9.冒険選考型採用

「冒険選考型採用」は、ある事業開発会社が実施した、採用面接の代わりに、宝探しゲームで採用者を決める採用方法です。

4〜5人の応募者でチームを組み、オフィスに隠された宝物を探します。ほかの応募者と協力して宝を探す様子を観察することで、応募者の個性や協調性、問題解決能力などを判断します。

事前の対策が難しく、履歴書や面接では判断しにくい要素を明らかにできるのがメリットです。

3-10.いつものあなた選考

リフォームやガス関連事業などを手がけるある会社は、「いつものあなた選考」というユニークな選考を実施しています。

「いつものあなた」を知るため、スーツの着用を禁止しているのが特徴です。説明会から最終選考まで、普段着で参加できます。もちろん、服装で選考の結果が変わることはありません。

また、面接場所を応募者が選べるのもポイントです。自宅やアルコールがでる場所以外なら、「いつものあなた」を表現できる場所で面接できます。

さらに、2次面接後に応募者の強みや特徴を伝え、就職活動や社会人生活に活かせるようにしています。

この会社は、先入観なく応募者の人柄を見て判断したいという思いから、エントリーシートの提出を求めていません。マニュアルどおりの作られたキャラクターではなく、ありのままの姿を見せてもらうことを重視しています。入社とのミスマッチを減らすために、効果的なアイデアです。

3-11.極め人採用

ある食品メーカーは、「極め人採用」を実施しました。自分が今までどのようなことを極めたかについてプレゼン資料を作成し、メールで送るというものです。プレゼン資料が認められると、1次面接と2次面接が免除され、社長との個別面接に進みます。

目立たないようなことであっても、努力して極めたエピソードを聞いて評価したいという気持ちから始まりました。

この会社はほかにも、ふぐにちなんだ新卒採用サイトを29個作り、好きな採用窓口から応募できるおもしろい取り組みも行っています。

ふぐを食べながら2次面接を行う選考やクーポンをもらえる選考のほか、顔がふぐっぽい方や29kgのダイエットに成功した方などを対象にした選考など、いずれも個性が光る魅力的な内容です。

4.求人方法のアイデアを考える際のポイント

求人方法のアイデアを考える際のポイントは、以下の2点です。

  • 自社の求める人材を明確にする
  • 自社のニーズからアイデアを考える

アイデアベースで考えるのではなく、まずは自社の求める人材、つまりターゲットからスタートしましょう。そのためには、ターゲットを具体的にする必要があります。ターゲットからアイデアにつなげ、効果のある求人方法を考えましょう。

ここでは、求人方法のアイデアを考える際の2つのポイントについて解説します。

4-1.自社の求める人材を明確にする

まずは、自社が求める人材像を明確にしましょう。ターゲットを具体的にすることで、求める層を獲得するためにはどのようなアイデアが効果的か、検討しやすくなります。

アイデアの中でも強化すべきポイントや、ターゲットのニーズなどもわかりやすくなり、より効果のある採用手法の実現が可能です。

ターゲットを設定する際は、「真面目な人」「明るい人」のような曖昧な要件ではなく、人柄や資格、スキルなど、具体的な特徴をリストアップします。

ターゲットだけでなく、ペルソナを設定することも大切です。ペルソナとは、ターゲットよりもさらに具体的な人物像のことを指します。具体的に1人の人物を想定することで、自社が求める人物像を、さらに具体的にイメージできるようになります。

ユニークな求人方法を考える際は、「求める人材を採用する」という目的を見失わないようにしましょう。ターゲットの人柄やスキルなどを明らかにし、それをもとにアイデアを考えてください。

4-2.自社のニーズからアイデアを考える

求める人材を明確にしたら、そこから具体的なアイデアにつなげていきましょう。

たとえば、「入社後も長い間定着し、モチベーション高く仕事に打ち込める人」をターゲットとする場合、「ターゲットには何か強烈に熱中しているものがあるはずだ」→「熱中具合が腕前やプレイ時間、ランクなどでわかりやすいゲームが好きなのではないか」→「ゲーム好きを対象にした採用を企画しよう」のように考えられます。

このように、自社の採用ニーズからアイデアを考え、インパクトがありかつ質の高い求人方法を検討しましょう。

5.ユニークなアイデアで求人を行う際の注意点

ユニークな求人方法を実行する際は、以下の点に注意しましょう。

  • 複数の求人媒体を利用する
  • 自社サイトのコンテンツを充実させる
  • ユニークな求人タイトルを考える

求人を行う際は、アイデア自体はもちろん重要ですが、それをいかに多くの方に見てもらえるかもポイントです。露出度を上げられるよう工夫したり、クリックしたくなるようなタイトルをつけたりしましょう。

ここでは、それぞれの注意点について解説します。

5-1.複数の求人媒体を利用する

せっかくユニークなアイデアを出しても、求人の露出が少なければ求職者の目にはとまりません。複数の求人媒体を利用して、多くのターゲットに求人情報を見てもらえるようにしましょう。

求人媒体ごとに、それぞれメリット・デメリットがあります。たとえば、求人サイトと採用専用サイトを紐付ける、オウンドメディアとSNSを同時に運用するなど、複数の求人媒体を組み合わせて相乗効果を狙いましょう。

露出度を上げるため、オプションを利用するのもおすすめです。求人サイトの場合、追加費用を支払うことで、​​検索結果の上位に求人情報を表示できるものや通常よりも大きなスペースで求人情報を強調できるもの、写真やイラストを使用できるものなどがあります。露出度を上げて、多くの応募者を集められるようにしましょう。

5-2.自社サイトのコンテンツを充実させる

求職者の多くは、求人情報だけでなく、ホームページや採用サイトなどをチェックしたうえで応募します。そのため、求人情報だけでなく、自社サイトのコンテンツも充実させなければなりません。

サイトに掲載している情報を最新のものにすることはもちろん、インタビューや会社紹介動画といったオリジナルコンテンツを掲載し、充実させましょう。企業のホームページがきちんと更新されており、内容が充実していれば、求職者も安心して応募しやすくなります。

認知度が低い企業の場合は、会社名で検索しても上位に表示されない可能性があります。自社と同じ名前、あるいは似ている名前の企業が存在する場合、求職者が混乱してしまいかねません。会社名を検索したら1番に表示されるよう、SEOにも取り組むことが大切です。

5-3.ユニークな求人タイトルを考える

多くの方に興味を持ってもらうためには、ユニークで魅力的な求人タイトルを考えることが大切です。

効果的な求人を行う際は、求職者の行動を考えてみましょう。多くの求職者はパソコンやスマートフォンで、希望の業種や仕事内容、エリアなどを検索して、求人情報を調べます。

結果の一覧から、興味のあるタイトルをクリックし、ホームページを確認したうえで応募する会社を決めるケースが多いです。

つまり、求人を見てもらうためには、求人タイトルが非常に重要です。ありきたりなタイトルでは、求人の内容がおもしろくても、そもそもクリックしてもらえません。

求人情報を作成する際は、タイトルの中に魅力的なキーワードを含め、思わずクリックしたくなるようなタイトルを考えましょう。

6.一般的な求人方法と合わせて取り組むことが重要

ユニークな求人方法も重要ですが、ほかの方法と合わせて取り組むようにしましょう。

一般的な求人方法として挙げられるのは、以下の4つです。

  • 求人サイトの利用
  • 自社HPでの採用
  • SNSの活用
  • リファラル採用の導入

最近では、SNSを活用した採用やリファラル採用、企業が求職者に直接アプローチするダイレクトリクルーティングなどが注目されています。それぞれの求人方法について理解し、効果的な組み合わせ方を考えましょう。

ここでは、上記4つの求人方法について、それぞれのメリット・デメリットを解説します。

6-1.求人サイトの利用

求人サイトを利用して求人情報を掲載する方法は、一般的な求人方法として広く用いられています。

現在では、多くの求職者がインターネットを活用して求人を探しています。求人サイトに情報を掲載することで、幅広い層にアプローチが可能です。

求人サイトを利用するメリットは、人材紹介サービスを利用する場合に比べて採用コストを抑えながら、多くの求職者に求人情報を見てもらえる点です。求人サイトによっては、スカウト機能がついており、求める人材に直接アプローチもできます。

一方、求人サイトのデメリットは、情報を掲載するために費用がかかる点です。費用をかけたからといって、人材が集まるとは限りません。また、多くの求人情報が掲載されており、ほかの求人情報と差別化するためには、高いプランに契約する必要があります。

6-2.自社HPでの採用

自社のHP上に求人情報を掲載したり、採用専門のサイトを作成したりするのも、定番の採用方法です。

求人サイトに掲載する情報には、文字数や画像などの制限がありますが、自社サイトなら自由に掲載できます。社員インタビューやオフィス紹介動画など、自社をアピールできるオリジナルコンテンツを作成すれば、効果的に魅力をアピールできるのもメリットです。

また、すでに存在している自社HPを利用すれば、無料で求人情報を掲載できます。社内にサイト制作や運用ができる人材がいる場合、外注費用を抑えて採用活動を進められるのも魅力です。

一方、求人サイトに比べると、求職者の目にとまりにくいというデメリットがあります。閲覧数を増やすための施策が必要です。

6-3.SNSの活用

TwitterやInstagram、FacebookなどのSNSを活用した採用手法は、ソーシャルリクルーティングと呼ばれ、近年注目されています。

SNSのメリットは、求職者と直接コミュニケーションがとれる点です。拡散力があるため、魅力的なコンテンツを発信できれば、費用をかけずに多くの方にアプローチできます。

一方、SNSを長期的に運用する手間がかかる点や、フォロワーを増やさないと効果がでない点はデメリットです。また、不適切な内容を投稿してしまうと、炎上して企業イメージが悪化してしまうリスクもあります。

6-4.リファラル採用の導入

リファラル採用とは、社員の知人を紹介してもらう採用手法です。リファラルは「紹介」「推薦」という意味で、自社の採用ニーズにマッチした人材を紹介してもらうことで、入社後のミスマッチの防止や高い定着率が期待できます。

求人情報の掲載料や手数料などを支払わなくてよいため、コストを抑えてよい人材に出会える方法です。

またリファラル採用には、自社の企業風土や働き方などにマッチした人材を紹介してもらいやすいというメリットもあります。そして、採用コストがほとんどかからないのも大きなポイントです。

一方、社員に協力してもらわなければ実現できない点は、デメリットといえます。積極的に紹介してもらうために、インセンティブを用意している企業も少なくありません。

そのほかにも紹介してもらった人材を不採用にする場合、紹介した社員との関係性が悪化してしまうリスクもあり、人間関係への配慮が必要です。

さらに、必ずしも自社にマッチする人材を紹介してもらえるとは限りません。リファラル採用のみを行うのではなく、ほかの求人方法と同時に行い、リファラル採用はあくまでも補助的に活用することがおすすめです。

7.ユニークなアイデアで求人方法を考えてみよう!

今回は、ユニークな求人方法を考案するメリット・デメリットやアイデア事例、アイデアを考える際のポイントや注意点などを解説しました。

採用が激化している現在、独自性のある求人方法は、他社と差別化して企業の認知度をアップさせたり、ブランドイメージを向上させたりするのに効果的です。しかし、おもしろさだけを重視するのではなく、自社の採用ニーズを満たせるか、求職者にメリットはあるかも考えなければなりません。

ユニークな求人方法を実施する際は、ほかの求人方法とも組み合わせることが大切です。