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アルバイト平均採用率は?採用率が低い原因や対策、採用コストの削減方法も解説

作成者: スタンバイ制作チーム|2023/28/27

1.アルバイトの採用率の平均はどの程度か

アルバイトの平均採用率を示す明確なデータはないものの、採用率の基準としては、「採用率35%以上なら良好」「15%以下なら改善の必要あり」といったラインが存在します。ただし、採用率は業種や職種によって異なるため、「10〜20%」を採用率の目標とする企業もあります。

そもそも、採用率とは、「応募者数のうち、採用された人数の割合」のことを指す指標のことです。応募者数が100人で採用数が25人の場合、採用率は25%となります。

ただし、応募から一足飛びに採用となるケースは少なく、「応募→面接設定→面接実施→採用」といくつかの段階を踏んでいることがほとんどです。そのため、採用率のみで判断するのではなく、その前段階のフェーズも考慮する必要があります。


2.アルバイトの採用率に関連する指標

アルバイトの募集をしていても、なかなか応募が集まらない、あるいは面接をしても採用に至らない場合、採用率を高めることに注力しがちです。しかし、前述のように、採用率だけでなくその前段階の「応募率」や「面接参加率」についても改善させる必要があります。ここからは、それぞれの指標について解説します。

2-1.応募率

応募率とは、求人サイトの募集広告や、店頭に掲載されたアルバイト募集のポスターを見た求職者が、実際に応募する確率のことです。応募率は「応募数÷閲覧数×100」で算出します。

広告を掲載しても、採用したいターゲット層がそれを目にする機会が少ないと、応募を促す効果は期待できません。また、ターゲット層に合った媒体を選んでも、自社で働く魅力が伝わらない内容であれば、応募率は低くなります。

応募率は、 平均値や他社の数値と比較しても、あまり意味はないとされています。アルバイトの時給設定や業務内容、募集媒体などによって、大きく数値が変動するためです。

応募率を上げるポイントとしては、自社の募集内容にマッチする求人媒体に求人広告を掲載し、求職者が「ここで働きたい」と思えるような掲載内容にすることが挙げられます。

2-2.面接参加率

面接参加率は、アルバイトの求人に応募した後、応募者が実際に面接に参加する確率のことです。アルバイトの応募率が高かったとしても、必ずしも採用率が高くなるわけではありません。応募があってもその後連絡が取れなくなったり、面接前辞退されたり、当日にドタキャンされたりするケースが多いためです。

応募者は、自社だけでなく、複数の募集に応募していることがほとんどです。 そのため、自社として採用する意向があっても連絡が遅れたり他社での選考が先に進んでしまったりすると、選考の辞退や音信不通、ドタキャンが起きやすくなります。

面接参加率を向上させるには、応募があった段階で応募者とコンタクトを取り、採用選考に確実に参加してもらう工夫が必要です。


3.【パターン別】アルバイトの採用率が低くなる原因

アルバイトの採用率が低い原因として挙げられるのは、主に以下の3つです。

  • 応募から面接設定の間に離脱される
  • 面接設定から面接実施の間に離脱される
  • 面接実施から採用の間に離脱される

それぞれの原因について、解説します。

3-1.応募から面接設定の間に離脱される

応募から面接を設定するまでの間に離脱されてしまう原因としては、応募時の企業側の対応の印象が悪い、連絡が遅いといったことが考えられます。 応募者は、自社の選考のみに参加しているわけではありません。 同時に複数の求人に応募している人が多いため、連絡をもらった順に面接日を決めてしまうケースが多く、面接日の調整の連絡が遅くなるほど、面接を設定することが困難になりがちです。

確実に面接を受けてもらうためには、応募があった際にできるだけ早く対応することが重要です。どんなに遅くても、3営業日以内には連絡することをおすすめします。そのほか、応募した時点で面接設定が完了する仕組みの導入も、検討の余地があります。

3-2.面接設定から面接実施の間に離脱される

面接の日程が決まっても面接実施までの間隔が空いてしまい、その間に他社の選考が進んでしまう、あるいは応募者の熱意がさめてしまいキャンセルされることなども、離脱の原因の一つです。

応募翌日、もしくは当日には面接を行い、面接実施までの間に離脱されることを回避している企業もあります。

また、応募時の企業の対応が悪かったために、面接に来ない応募者もいます。 応募を受け付ける段階から、丁寧に対応することが大切です。

3-3.面接実施から採用の間に離脱される

面接を実施した後、採用までの間に離脱されるケースも珍しくありません。合否の連絡を受けるまでの期間が長すぎて、他社の選考が進んでしまうケースなどがそれにあたります。また、面接時や面接後の企業の対応に問題がある場合も、応募者が離脱する原因になり得ます。

採用したい人材であれば、面接後にすぐに連絡をしましょう。 また、応募者は、面接官の態度や面接官以外の社員の対応、社内の雰囲気などもよく見ています。面接官の教育やほかの従業員との情報共有、社内の環境整備などを徹底しましょう。


4.アルバイトの採用率を上げるための対策

アルバイトの採用率を上げるためには、次に挙げる対策を講じると効果的です。

  • 自社の採用率を把握する
  • 採用計画を立てる
  • 採用目的により訴求を変える

それぞれの対策について、解説します。

4-1.自社の採用率を把握する

アルバイトの採用状況の改善を目指すための最初のステップは、自社の採用率の把握です。採用率は、計算式では以下のように計算します。

採用率=採用者数/応募者数

業種や職種で採用の難易度が異なるほか、求人広告を掲載する媒体によっても数値が変動するため、算出した数値が高いか低いかをここで判断する必要はありません。しかし、自社の現状の数値を把握しておくことは必須です。

4-2.採用計画を立てる

アルバイトの採用率向上のためには、採用計画をしっかりと立てておきましょう。採用計画に盛り込む内容は、基本的に以下のとおりです。

  • いつまでに、何人程度を確保する必要があるか
  • 採用する人材に求める要件は何か
  • 自社のアピールポイントとして何を打ち出すか
  • 募集コストはどの程度かけるか
  • 採用方法はどうするか

季節によって繁閑の波がある業種については、人手が必要な時期を逆算して計画を立てておきます。また、採用計画を策定する段階で、競合との差別化ができる、自社のアピールポイントを明確にしておくことが重要です。

4-3.採用目的により訴求を変える

アルバイトの採用と一言でいっても、採用の目的は事業拡大や欠員補充といったように、案件ごとに異なります。採用目的によって適した訴求も異なるため、目的に合った訴求を行うことが基本です。

たとえば、欠員補充が採用の目的で、前任者と同じようなスキルや人柄の人を採用したいのであれば、それらを応募要件に盛り込む必要があります。

また、求人媒体は、採用ターゲットがよく利用する媒体を選定しなければなりません。主婦層がメインのターゲット層であるのに、主婦があまり利用しないような媒体を選んでしまうと、求める層にリーチすることは困難です。

さらに、求人広告には、ターゲット層の興味や関心が高い項目を、心惹かれるような表現方法で記載しましょう。ターゲット層にとって魅力的な写真を掲載することや、スマートフォンで見やすいかどうかといったことも、採用率を向上させるためのコツです。


5.アルバイト採用の各段階におけるポイント

アルバイト採用には、いくつかのフェーズがあります。ここでは、それぞれの段階におけるポイントを解説します。

5-1.応募率を上げるポイント

応募率を上げるポイントとしては、求人広告の媒体や掲載内容の見直しが効果的です。ここまでお伝えしてきているとおり、求人広告を出稿しても、採用ターゲットが目にする機会が少なければ、あまり意味がありません。ターゲット層に合った求人媒体に掲載できているか、常に精査し、必要があれば変更を行いましょう。

また、随時、求人広告の内容の見直しを行うことも不可欠です。それぞれのターゲットに興味を持ってもらえるような、自社で働く魅力を伝えられているかを確認します。たとえば、高校生をターゲットとして想定している場合は、マニュアルが完備されているため、アルバイト経験がなくても対応できることを打ち出すことが効果的です。ターゲット層が主婦であれば、家事や育児の合間に働けることをアピールすると、応募を後押しできるでしょう。

5-2.面接参加率を上げるポイント

面接参加率を上げるには、応募があった際はすぐに面接日程を決める、面接の日程は応募者のスケジュールに合わせることを心がけるなどの対応が求められます。

しかし、複数の求人媒体を利用している場合は、すべての応募を逐一確認し、迅速に対応することは困難です。応募状況の一元管理を行い、応募者にメールやSNS上でのメッセージを送信できるような、採用管理システムの導入も視野に入れることをおすすめします。

また、面接の日程は応募者の都合に合わせる、面接前日にリマインドを送るといった工夫も、面接参加率の向上につながります。

5-3.採用率を上げるポイント

求人広告への掲載内容と実際の募集要件や待遇などにギャップが生じないようにすることや、リファラル採用の導入などが、採用率を高めるためには有効です。

面接を実施した後、採用までの間に離脱されるケースとして、求人広告に掲載されていた内容と、面接で聞いた話とのギャップがある場合が挙げられます。求人広告で良い面だけを過度に訴求してしまうと、面接時に詳しく待遇などを説明した際に、「想像していた内容と違う」といったミスマッチが生じかねません。必須の要件を明記するほか、働き方や待遇なども可能な限り詳細に記載するなど、ミスマッチが生じないように対策する必要があります。

リファラル採用とは、すでに雇用しているアルバイト人材から、友人や知人などを紹介してもらう採用手法のことです。自社をよく理解した人物からの紹介であるため、採用率はもちろん、採用後の定着率も高い傾向があります。


6.アルバイトの採用コストを抑えるポイント

アルバイトの採用コストを抑えるためには、以下の採用手法を選択することがポイントです。

  • 学校(大学・専門学校)に求人広告を掲載する
  • SNSを活用する
  • リファラル採用をする

1つずつ解説します。

6-1.学校(大学・専門学校)に求人広告を掲載する

アルバイトの採用コストを抑えたい場合は、大学や専門学校などに求人広告を掲載することがおすすめです。学校へは、原則無料で求人広告を出すことが可能です。また、先輩や後輩などのつながりから、継続的な採用につながる可能性もあります。

6-2.SNSを活用する

X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSは無料で利用できるため、採用のためのコストを抑えたい際には積極的に活用しましょう。自社の紹介や求人募集を発信するだけでなく、友達になってくれたユーザーなどに対して、個別にスカウトメッセージを送ることもできます。

6-3.リファラル採用をする

リファラル採用の活用は、アルバイト採用のコストを抑えるといった視点からも、効果があります。求人広告の出稿には費用がかかりますが、リファラル採用の場合は無料か、安い謝礼で済むことが一般的です。そのため、採用費用を抑えたい企業にはおすすめの採用手法といえるでしょう。

 


7.自社の採用率を把握して対策を行おう

アルバイトの採用率を改善するには、まず、自社の現状の採用率を把握することから始めましょう。さらに、通常は「応募→面接設定→面接実施→採用」といくつかの段階を経て採用に至るため、応募率や面接参加率についても現状の数値を確認し、それぞれ改善を行う必要があります。

自社の傾向として、応募者の離脱が多いのはどのフェーズなのかを明らかにすることで、対策の絞り込みが可能になります。ぜひ本記事を参考に、アルバイトの採用率を向上させるための、適切な対策を講じましょう。