採用ブランディングとは、採用活動において自社をブランド化し、採用力を強化する戦略のことです。
採用ブランディングでは、採用につなげることが大切なため、求職者が働きたいと思うようなアピールを考える必要があります。
例えば、品質や開発能力、新規性といった要素ごとにブランド化することでも、求職者は魅力を感じてくれるかもしれません。「〇〇社のクオリティは業界随一だ」「〇〇社は目の付け所が違う」といった評判も、求職者にとっては魅力となり、応募の動機になるでしょう。
社風や理念、労働環境も会社のブランドになり得ます。例えば、「幅広い価値観を受け入れ、多様化が根付いている〇〇社」「〇〇社は社会貢献に尽力している」「〇〇社なら、子育てしながらキャリアを築ける」のような評判は、求職者にとっては大きな魅力です。
採用ブランディングを行うためには、部署間の統制が取れていることが求められます。計画的に遂行するためにも、次の手順で実施しましょう。
以下では、採用ブランディングを進める手順についてそれぞれ解説します。
採用ブランディングを行うためには、採用担当者自らが、自社について正しく理解することが大切です。そのためには、さまざまな関係者に対してヒアリングを実施しましょう。
例えば、企業戦略やビジョン、求める人材について理解したい場合は、経営者の話を聞くのが効果的です。
自社の競争優位性や働く魅力、課題などについて知りたいなら、現場社員や人事担当者にインタビューしましょう。さらに、学生から見て自社はどのようなイメージなのか、調査することも大切です。
このように、取材対象者に合わせてヒアリングを行い、企業の情報を明らかにしていきましょう。
会社としてどのようなブランドを構築したいのか、目標を明確に定める必要があります。例えば、次のような目標を立てることができるでしょう。
具体的な目標が定まると、採用ブランディングの方針も決めやすくなるでしょう。また、採用ブランディングによって達成したい目的を定めることも必要です。例えば、次のような目的を掲げることができるかもしれません。
目標と目的を定める際、現在、会社が抱えている課題を洗い出すことが必要になります。なぜ応募者が少ないのか、なぜ内定辞退や早期離職が多いのかについて探っていくことで、会社の採用活動における問題点が見つかるでしょう。その問題点を解決すべく適切な目標と目的を定めることが、採用ブランディングを成功させるカギになります。
目標と目的を明確にした後で、どのような人材を求めるのか、ターゲットを具体的に定めます。しかし、「コミュニケーションスキルの高い人材がよい」「リーダーシップのある人材が欲しい」などの漠然とした要素、あるいは偏りがある設定では、会社が本当に必要としている人材を確保することができません。
まずは社員を観察することからターゲットを決めていきます。有能な人材にはどのような要素があるのか分析し、今、会社が必要としている人材の具体的な像(ペルソナ)を設定しましょう。例えば、次のようなペルソナを設定できるかもしれません。
ペルソナを設定した後は、そのペルソナにアピールするためにはどのような施策が必要なのか検討します。ペルソナの行動パターンなども分析し、効果的な採用ブランディングを設計していきましょう。
ペルソナ分析を行い、具体的な採用ブランディングの方法が決まった後で、社員全員に周知することが必要です。採用ブランディングは全社一丸となって取り組むため、社員全員が「どのような人材を求めて採用活動をするのか」「具体的にどのような取り組みが始まるのか」について知っておくことが欠かせません。
まずは全社員向けの説明会を行い、採用ブランディングの方針と目標についての理解を求めます。そのうえで、実際に採用ブランディングの業務を担当する社員を決め、具体的な業務内容について個々に伝えましょう。例えば各部署の「今」を届けるコンテンツを自社ホームページに掲載するのであれば、部署ごとに特派員を任命し、月に1度程度最新情報を紹介するコラムを執筆してもらえるかもしれません。
ターゲットに向けたコンテンツを作成し、自社ホームページやSNSで発信します。次のようなコンテンツが、採用ブランディングに活用できるでしょう。
作成したコンテンツは、オンラインで発信するだけでなく、紙の資料としてまとめることもできます。また、スライドなどを作成して、入社説明会などでも活用しましょう。
採用ブランディングは、取り組んですぐに成果が出るわけではなく、中長期的に取り組む必要があります。改善していけるよう、採用活動がひととおり終わったタイミングで振り返りを行いましょう。
以下のようなポイントについて振り返り、成果を分析します。
採用活動をアップデートしていくために、PDCAを回し続けることが大切です。採用活動を振り返る際は、内定者や内定辞退者に対してアンケートを実施するのも効果的です。
ここでは、採用ブランディングに活用できる具体的な手段として、以下の2つについて解説します。
採用ブランディングの進め方に加え、それぞれの手段の特徴やメリット、活用する際の注意点について理解しましょう。
SNSや自社ホームページなどのオウンドメディアを使って、求職者にアピールしたい情報などを発信することができます。また、求人サイトなどのオウンドメディア以外の場でも、印象的な広告を掲載して採用ブランディングにつなげることができるでしょう。
このようにオンラインツールを利用する方法は、誰もがアクセスできるというメリットがあります。就職先を探す求職者だけでなく消費者も簡単に情報に触れることができるので、全方位的なブランディングが可能です。
しかし、オンライン上には情報があふれているため、自社が提供している情報を見つけ出し、閲覧してもらえるかわからないという注意点もあります。1つのメディアに絞って掲載するのではなく、数多くのメディアを使って情報提供を同時進行し、求職者の目に触れやすくする工夫が必要でしょう。
また、すべての情報に矛盾がなく、一貫した目的・目標で情報提供することも大切です。複数のメディアで自社の情報を閲覧する求職者もいるため、矛盾があると会社に対する信頼を抱きにくくなるかもしれません
採用ブランディングは、オンラインツールだけでなく対面のイベントなども使って実施します。例えば、会社説明会や体験入社、セミナーなどを実施することができるでしょう。リアルに接する機会が増えることで、求職者は会社に親近感を抱き、就職先・転職先の候補に入れるようになるかもしれません。
リアルイベントを成功させるためには、オンラインツールなどを使って十分に告知することが不可欠です。オウンドメディアやSNSなどもフルに活用し、求職者の目に触れる工夫をしましょう。また、イベントがスムーズに進行するようにプログラムを緻密に練ること、司会進行を適切に行うこともイベント成功のポイントとなります。
それぞれのコツについて詳しくみていきましょう。
会社側が想定するとおりに求職者が行動してくれるとは限りません。まずは求職者側の立場に立ち、情報に触れることから求人に応募するまでの無理のないストーリーラインを構築しましょう。
ストーリーに破綻がなければ、採用ブランディングは実現性が高く、効果的だと考えられます。しかし、ストーリーに無理があるときは、期待するような効果は得られないかもしれません。複数の担当者が求職者の立場に立ち、「自分ならこのように行動するか」を冷静かつ客観的にチェックしてみましょう。
最初にも紹介しましたが、会社のブランド化には時間がかかるものです。多くの求職者から「働きたい会社」と評価されるまでには、長い時間が必要でしょう。
採用ブランディングはすぐに効果が出なくて当然だという事実を理解し、サイト構築、リアルイベントの実施を継続して行うことが大切です。また、求職者側の反応を見つつ、調整することもより良い採用ブランディングには欠かせません。思うような効果が得られないときは、採用ブランディングの各手法を確認し、問題が潜んでいないか厳しくチェックしてみましょう。
アクションと見直しを継続することで、求職者にとって魅力的な会社に変化することが可能です。また、消費者にとっても社員にとっても魅力的な会社となり、信頼できる会社、働きがいのある会社へと成長できるでしょう。
現在、採用ブランディングに注目が集まっている理由としては、次の2つが挙げられます。
それぞれの理由について、詳しくみていきましょう。
採用ブランディングが注目される背景には、採用難易度が高まっていることが挙げられます。
日本における少子高齢化問題は深刻化しており、15〜64歳の生産年齢人口が減少しているのが現状です。厚生労働省によると、2065年には総人口が約9,000万人を下回り、高齢化率は38%台になると予想されています。
生産年齢人口の割合は、2020年は59.5%であったのに対し、2065年には51.4%まで低下することが見込まれています。このように人材不足は深刻な問題であり、求める人材を獲得するためには、各企業が採用力の強化に向けて、積極的に取り組むことが必要です。
転職潜在層へのアプローチも、重要視されています。即戦力となる人材を確保できるよう、「現時点では転職を具体的に考えているわけではない」という層に対してもアピールが大切です。将来の転職先候補にしてもらえるように、自社の魅力を訴求する必要があります。
こうした背景から、採用ブランディングが注目されています。
かつては、求職者の企業研究は今よりも多くの労力がかかりました。ホームページなどで情報が公開されているわけでもなく、会社によっては求職者向けのパンフレットなどを作成しているわけでもないため、求職者は志望先の会社に脚を運んで社員に直接質問したり、OB・OGを訪問して会社への理解を深めたりすることが一般的でした。
一方、現代ではインターネットを利用して豊富な情報を獲得することができます。また、会社側も求職者に役立つ情報を豊富に提供しているため、以前ほどには労力を使わなくても情報収集できるようになりました。
しかし、情報を得やすい状況であることが、かえって求職者を戸惑わせることもあります。情報が多すぎてどこから着手してよいかわからない、また、情報に矛盾があり、何を信用してよいかわからないと感じる求職者もいるでしょう。
このような求職者の戸惑いを払拭するためにも、会社にはより一貫した情報の提供が求められています。情報に矛盾がないように細心の注意を払い、自社ホームページやSNSアカウント、ブログ、ECサイトなどさまざまなメディアを使って信頼性の高い情報を求職者に提供し、採用ブランディングすることが必要です。
求職者が就職先に求める条件も多様化しています。例えば、終身雇用制が当たり前だった時代には、安定して働けることが求職者にとって大きな魅力となり得ました。しかし、現在はすべての求職者が一生同じ職場で働きたいと望んでいるわけではありません。
スキルアップでき、自分自身のキャリアプランを実現できる会社が望ましいと考えている求職者も多くいます。また、仕事の成果が適切に評価されることを希望する求職者も多いでしょう。そのような求職者には、年齢や勤続年数で一律に給与が決まるのではなく、成果や能力を評価する制度が魅力となります。
家族との時間を重視する求職者も少なくありません。そのような求職者であれば、有給休暇が取得しやすいこと、フレックスタイム制を導入していること、手厚い育児休暇制度があることなどが会社の魅力になるでしょう。採用ブランディングを適切に実施して、求職者の多様なニーズに答える多面的な情報を提供することが求められているのです。
それぞれのメリットについて、詳しく解説します。
取り組みたい業務内容が明確に決まっている求職者であれば、会社名については特に気にならないかもしれません。また、実施している会社が限られている特殊な仕事を希望する場合も、会社名に注目しないケースもあるでしょう。
しかし、特殊な業務内容ではない仕事を希望する求職者、業務内容ではなく自己実現のために働きたいと考えている求職者にとっては、会社名は応募先を決定する際の重要な要素になり得ます。計画的に採用ブランディングに取り組み、会社の認知度を高めることが、応募者を集めるために必要といえます。
採用ブランディングに取り組むことで、企業名の露出が増え、認知度が上がります。認知度向上は求職者の安心感を高めるため、応募者の増加を期待できるでしょう。
また、企業名の露出が増えると、求職者だけでなく一般の消費者からの認知度も高まります。消費行動にも影響を及ぼし、業界内でのシェア向上、売上増につながることもあり、結果的に採用ブランディングにもプラスの影響を及ぼします。
採用ブランディングでは、会社の仕事内容や新規事業、教育制度、労働環境などについて豊富な情報を発信します。また、どのような社員を求めているのかについても、詳しい情報を提供することができます。
このように業務内容や環境、求める人材についての情報を網羅的に提供することで、求職者側は応募前に「自分の働き方に合う会社なのか」「この会社に入社すれば、自分がしたい仕事ができるのか」についてセルフチェックできるようになります。そのため、会社と求職者とのミスマッチを回避しやすくなるでしょう。
採用活動に成功するためには、競合他社との差別化が重要です。差別化の方法に頭を悩ませる担当者も多いですが、採用ブランディングを推進すると、自然に差別化が実現します。
採用ブランディングでは、自社について正しく理解し、競合他社とも比較しながら、自社ならではの魅力を洗い出す必要があります。そして、ターゲットに刺さるような方法・コンテンツで自社の魅力をアピールするため、必然的に競合他社との差別化ができるのがメリットです。
求職者と会社のミスマッチは、両者にとって不幸なことといえます。求職者は働きにくさを感じるだけでなく、ストレスを強く受け、心身ともにダメージを受けるかもしれません。また、早期離職につながることもあります。
会社にとってもミスマッチは多大な損失につながるでしょう。必要な人材を獲得できないことで、業務に支障が生じる可能性があります。また、早期離職となれば、再度採用活動が必要になるかもしれません。採用ターゲットの絞り込みから求人広告の作成、面接、選考会議などをし直すことになれば、多大な採用コストや手間がかかります。
採用ブランディングを実施し、仕事内容や求める人材についての詳細な情報を事前に提供しておけば、ミスマッチを回避しつつ母集団の質の向上も図れ、採用活動にかかるコストや時間を削減することが可能です。また、採用活動の効率が良くなるだけでなく、求職者の就職活動も効率化でき、求職者が会社に抱くイメージの向上にもつながるでしょう。
採用ブランディングにより会社のブランド力を向上することは、すでに入社している社員にも影響を与えます。ブランディングの際に作成された資料や自社ホームページなどを閲覧することで、会社の魅力を再発見でき、会社への愛着を高めることにもなるでしょう。
また、自社に対して誇りを感じ、定着率の向上につながることもあります。求職者だけでなく消費者、社員と全方向にアピールできる採用ブランディングは、どの会社にとっても必要なことといえるでしょう。
採用ブランディングは、自社の社員にも関係があります。採用ブランディングで自社のファンを増やす取り組みは、すでに働いている社員も自社の魅力を実感し、モチベーションアップにつながります。その結果、定着率の向上につながる可能性が高いです。
また、採用ブランディングにおける積極的な情報発信によって、自社の文化や方針などに共感する応募者を集められます。そのため、ミスマッチの発生を防ぎやすく、人材定着率向上が期待できるのもポイントです。
しかし、メリットは多いもののデメリットもあるので注意しましょう。特に次の2点については、採用ブランディングを開始する前に理解しておくことと適切な対策を取ることが必要です。
それぞれのデメリットと実施できる対策について、解説します。
そもそもブランド力というものは、簡単に生まれるものではありません。会社としての評判や実施している制度、特徴などが広く認知されるには、長い時間がかかります。
採用ブランディングでは求人広告や自社ホームページ、SNSなどのさまざまなメディアを用いて、自社の魅力や仕事内容を発信しますが、1回、2回発信するだけでは思うような効果は得られないでしょう。何十回、何百回と情報を発信して、継続的に努力することが必要です。
また、常に鮮度のある情報を提供することも、採用ブランディングの成功には欠かせない要素といえるでしょう。情報が古いと信頼度が低下する可能性もあるため、発信した情報をこまめに見直し、必要に応じて修正したり、最新の情報に書き換えたりすることも必要になります。
採用ブランディングは、人事部などの特定の部署だけで行う活動ではありません。会社の魅力を多方面から伝えるためにも、全社でブランド力を意識した活動をする必要があります。また、全社一丸となって取り組むことで、求職者はより会社についての理解を深め、自分に合う会社なのか判断しやすくなるでしょう。
しかし、全社一丸となって取り組むことで、社員の業務が増えることが想定されます。普段の業務に加えて採用ブランディングの業務をすることになれば、負担が多くなり過ぎ、場合によっては社員の定着率を下げる原因になるかもしれません。
採用ブランディングを実施するときは、担当する社員の負担にならないように業務量を調整することが必要です。既存の社員が自社を心から魅力的に感じることが、求職者にとっても魅力的な会社になるという点に留意するようにしましょう。
最後に、採用ブランディングに成功した実際の企業事例を3つ取り上げます。
それぞれの企業が抱えていた採用課題や、具体的な採用ブランディングの取り組み、結果について解説しています。自社に共通する部分はあるか、実践できそうな施策はあるかなど、事例を参考に採用ブランディングについて検討してください。
日鉄鉱業株式会社は、鉱業をはじめとする資源事業から、機械・環境事業、不動産事業、再生可能エネルギー事業など、さまざまな事業を手がける企業です。
日鉄鉱業株式会社の採用課題は、イメージギャップでした。本社が丸の内にあることや、資源・エネルギー事業という名前の響きから、多くの方が企業や働き方に対してスタイリッシュなイメージを持って入社します。
しかし、実際は全国に営業所や採石所、鉱業所などがあり、鉱山で暮らす社員も存在する仕事です。入社時と実際のイメージギャップから、せっかく採用した人材の離職率が高い、という課題がありました。
そこで、「山で暮らす」ことを全面に押し出した採用方法を取り入れました。山で暮らす仕事であることを理解し、そこに共感してくれる人材をターゲットに絞り、採用コンセプトを策定します。
山登りに例えながらキャリアステップを紹介したり、山での生活がイメージできるような採用サイトを制作したりと、コンセプトに合わせて採用ツールを工夫しました。
その結果、日鉄鉱業株式会社での働き方に共感し、働きたいと強く考える学生を集められるようになりました。離職率も低く、採用ブランディングに成功した事例の1つです。
米菓を中心とした菓子製造・販売を手がける三幸製菓株式会社は、新潟県に本社を構える企業です。
三幸製菓株式会社の採用課題は、古く保守的なイメージを持たれており、自社に本当に興味を持ってくれる人材の獲得が難しい、という点です。競合との差別化や、自社が求める人材を正しく定義して見極められているのか、必要な人材を効率的に採用できているのか、にも課題を感じていました。
三幸製菓株式会社が目指したのは、多くの求職者に自社について知ってもらい、十分な情報を持ったうえで応募するかしないかを、求職者が主体的に決められるという状態です。さらに、選考の初期段階で、適正の有無を企業と応募者双方が見極められるよう、選考方法を工夫しました。
具体的には、はじめに「おせんべいが好きで新潟で働けるか」を確認する、35の質問から適性を見分け、応募者それぞれに合った選考コースを提案する、応募者の特性に合わせて17種類の選考を用意する「カフェテリア採用」などです。
なかでも、おせんべいへの情熱をプレゼンする「おせんべい採用」は、そのユニークさから注目を集めました。
こうした取り組みにより、県外からも多くの人材が集まるようになり、自社が本当に必要な人材を見極められるようになった事例です。
企業向けクラウドサービスを中心に展開するサイボウズ株式会社は、「100人いたら100通りの働き方」があってよいというスタンスを掲げ、多様な働き方が認められる企業であることをアピールしている企業です。
実際、子連れ出勤制度や複業(副業)を許可する制度、勤務場所や時間を自分で選択できる「働き方宣言制度」など、さまざまな施策を導入しています。
サイボウズ株式会社は、自社サイトの企業・IR部分に「ワークスタイル」というページを設け、多様な働き方にチャレンジしていることをアピールしています。また、会社や組織のあり方について発信するオウンドメディア「サイボウズ式」の運用や、書籍の出版などを通じて、ブランドイメージの向上につなげているのが特徴です。
少子高齢化が進み、ますます人材確保が難しくなることが予想されています。その状況の中、本当に会社が必要とする優秀な人材を確保することは至難の業といえるでしょう。
効果が表れるまでに時間はかかりますが、採用ブランディングを今から始めることは現在だけでなく将来の採用活動にプラスになると考えられます。ぜひ紹介した手法や手順を参考に、採用ブランディングを始めてみてはいかがでしょうか。
また、会社がより魅力的になるためにも、働きやすい環境を作り上げることは不可欠です。評価制度や教育制度、またフレキシブルな働き方を実現できるさまざまな制度を構築し、既存社員にとっても居心地の良い企業に成長していきましょう。