面接官が退職理由を聞く際のポイントとは?退職に関する質問例をご紹介

面接官が退職理由を聞く際のポイントとは?退職に関する質問例をご紹介

採用ノウハウ

採用面接時に退職理由を聞けば、自社に合う人材かどうかの判断に役立ちます。本記事では退職理由を聞く目的や、質問時のポイント、具体的な質問例をご紹介しています。 退職理由を上手に深堀りしながら聞けば面接の質が上がり、自社で活躍する人材の採用や中途入社者の短期離職防止に繋がるため、本記事を企業の採用力向上にお役立てください。

1.面接で退職理由を聞く必要性

面接で退職理由を聞く必要性面接時の質問として、退職理由はよくある質問です。ただ漫然と聞くよりも、退職理由を聞く質問を通じて見極めたい項目を意識して聞くことで、応募者から多くの情報を得られ、面接の質を上げられます。

退職理由を聞く際に、以下の3つの目的を念頭に置けば、自社にマッチする人材かどうかの判断に役立ちます。

1-1.適性を知るため

退職理由を確認すれば、自社の仕事への適性の有無の判断に役立ちます。前職でストレスに感じていた事象が自社でも求められる業務や仕事への姿勢である場合は、適性が無いといえるかもしれません。

たとえば、求められる適性が「積極的に仕事を取りにいく姿勢」であるのにも関わらず、前職の退職理由が「自ら仕事を見つけることが求められるため、ストレスを感じた」といったものであれば、入社しても活躍が難しいという判断ができます。

1-2.短期離職を防ぐため

前職で退職理由となった事柄が自社でも起こり得るものの場合、入社後すぐに同様の理由で退職してしまう可能性が考えられます。

退職に至った経緯が、以前に所属していた企業特有の事情によるものなのか、それとも本人の価値観や性格によって引き起こされたものなのかを意識しながら質問するのが重要です。

後者の場合は、入社しても同様の不満を抱える可能性が考えられます。

1-3.仕事に対する考え方を知るため

退職理由は基本的にネガティブなものがほとんどですが、マイナスな事象に対する捉え方や、その時にとった行動を聞けば、応募者の仕事に対する考え方がわかります。

不満があるにも関わらず、特に何もせずにそのまま辞めたのであれば、仕事も受け身な姿勢かもしれません。反対に不満を解決すべく、企業や上司との交渉や、環境を変えるために周りを巻き込んで行動した等のエピソードがあれば、行動力がある人材と評価できます。

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2.面接で応募者に退職理由を聞く際に見るべき4つのポイント

面接で応募者に退職理由を聞く際に見るべき4つのポイントここからは退職理由を聞く際に見るべきポイントを4つご紹介します。下記のポイントを抑えれば、面接での質問がより的を射たものになり、応募者の人柄や能力を深く知れるため、自社にマッチする人材を採用できる可能性が高まります。

2-1.退職理由と志望動機に一貫性があるかどうか

退職理由と志望動機に整合性があるかどうかは、「自社で活躍できるか」「長く働いてもらえるか」を判断するうえで重要です。

退職理由と志望動機に一貫性があるということは、前向きな目標を持って転職活動をしているということです。そのため、前職で叶えられなかったことが自社で叶えられると分かれば、長く活躍してもらえる可能性が高く、入社後に定着するかどうかの判断にも役立ちます。

2-2.退職理由が具体的かどうか

退職理由があいまいだと、入社後も長く働き続けられるかの判断が難しくなります。できる限り具体的なエピソードを確認しながら、退職理由を聞くようにしてください。

具体的な退職理由が出てこない場合は、仕事への意欲の低さや課題を言語化して解決していくスキルが足りないといった判断も可能です。退職理由の良し悪しだけでなく、具体性にも注目してヒアリングを行ってください。

2-3.前向きな内容に変換しているか

退職理由をネガティブに伝えすぎてしまう傾向がある方は、物事を否定的に捉えるばかりで課題を解決する意識が低いかもしれません。


退職理由を前向きな内容に変換したり、解消しようと努力したりした姿勢があれば、入社後に多少ストレスがかかるような場面でも、問題を解決しようと行動できるでしょう。退職理由の捉え方や人への伝え方を通じて、困難な事象への取り組み方を判断してください。

2-4.自己中心的な考えになっていないか

自分の主張を述べるばかりで会社や周りの同僚の視点が無い場合は、相手の立場になる力が弱いかもしれません。自己中心的な考え方を持つ方は、入社しても周囲と協力しての仕事が難しい場合があります。

ネガティブな退職理由を聞く際には、「自分に非は無かったのか」「周囲の人々の気持ちも考えられていたか」という視点を持って、具体的なエピソードを聞くようにしてください。

 

3.応募者の人物像を見抜くために聞くべき退職に関する質問例

応募者の人物像を見抜くために聞くべき退職に関する質問例面接では、以下の2つのポイントが自社にマッチするかを見極めることが重要です。

  • スキルフィット
    自社の業務内容を遂行するスキルを備えていることは、合否に直結する大事な要素です。スキルフィットを判断するためには、前職で成果が出せた理由を言語化し、再現性を発揮できるかを見極めてください。

 

  • カルチャーフィット
    自社の社風や企業方針に、応募者の仕事の進め方や価値観がマッチしなければ、能力が高くても活躍できない場合があります。カルチャーフィットを判断するには、本人が仕事をするうえで重視していることや、前職の組織風土とそれに対してどう感じていたかを聞くことが有効です。

 

ここからは、上記の2つのポイントを見極めるための具体的な質問例をご紹介します。

 

 

3-1.前職での能力を推察するための質問例

  • 「前職で成果を出すために行ったことを教えてください」

職務経歴書に書かれている成果をどのように出したのかを具体的に聞けば、応募者の論理的思考力や課題解決力が測れます。

成果を出すプロセスを言語化できるということは、自分の置かれた状況を俯瞰的に捉えて整理する力があるため、入社後も前職で出した成果を再現できる可能性が高まります。

3-2.転職の動機となる背景を探るための質問例

  • 「転職を決意したきっかけは何ですか?」

転職を決意するに至った経緯や転職を決めた動機を聞けば、応募者が不満に思うポイントや、今後のキャリア形成の考え方など、多くの情報を得られます。転職で叶えたいことが、自社への入社で得られるものであれば、応募動機との一貫性も出るため、入社後の短期離職を防ぎ、長く活躍する人材の採用に繋がります。

3-3.人間性や能力を把握するための質問例

  • 「仕事で成果を出すために努力していることはありますか?」

応募者が努力していることを聞けば、仕事への取り組み方や自分の能力を高める意欲の高さが分かります。また、「ご自身のどのような能力を伸ばしたいと思いますか?」といった質問で深堀りすれば、自分をどのように捉えているかが知れるため、人間性が把握できます。

これらの質問により、スキルと価値観のどちらも把握でき、スキルフィットとカルチャーフィットそれぞれの判断に有効です。

 

4.退職理由を聞いて自社に合った人材を採用しよう

退職理由を聞いて自社に合った人材を採用しよう退職理由を様々な角度から質問することで、応募者のスキルや考え方など多くの情報を得られます。退職理由を聞く際に重要なポイントは、前職と同様の退職理由で短期離職する恐れは無いかを見極めることです。そのために、応募者と自社のスキルフィット・カルチャーフィットの有無を意識してください。

面接は短い時間で自社で活躍できる人材かどうかを判断する必要があるため、質問の意図を明確にし、合否の判断に必要な情報を効率的に収集するように心がけましょう。

 

 

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