新卒採用イベントとは?主なイベントの種類や成功のポイントを解説

採用ノウハウ

新卒採用イベントとは、企業が応募者を増やすために開催するイベントです。主なイベントの種類は9種類で、種類や開催規模によって特徴が異なります。自社の目的やターゲットによって、どのようなイベントに出展するか決めることが大切です。 本記事では、新卒採用のイベントの主な種類、開催規模別のメリットやデメリット、成功させるポイントについて解説いたします。

1.新卒採用イベントとは

新卒採用イベントとは

新卒採用イベントとは、企業が自社についての情報を提供し、学生の興味を惹きつけたり、認知度をあげたりしてエントリー数を増やすことを目的としたイベントのことです。

新卒採用イベントの種類や開催方法は多くあり、特徴やメリットが異なるため、企業の特色や自社の求める人材に合わせた開催方法や種類を選択することが大切です。


2.新卒採用イベントの主な種類9つ

新卒採用イベントの主な種類9つ

新卒採用イベントは、大きく以下の9つに分けられます。

イベントの種類

特徴

合同企業説明会

さまざまな企業が集まって開催する採用イベント

業界別企業説明会

特定の業界を対象に開催する採用イベント

学部・学科別企業説明会

特定の学部・学科を対象に開催する採用イベント

個別企業説明会

1つの企業が単独で開催する採用イベント

大学訪問・学内説明会

大学内で開催する採用イベント

インターンシップ

求職者が社会に出る前に職場体験をする採用イベント

セミナー・座談会

求職者とのコミュニケーションを目的とした採用イベント

スカウトイベント

合同説明会から特別ルートで面接や内定出しを行う採用イベント

ミートアップイベント

社員と求職者のカジュアルな交流会


それぞれのイベントについて、メリットやデメリットを解説します。

2-1.合同企業説明会

合同企業説明会のメリットとデメリットは、以下のとおりです。

メリット

デメリット

一度に多くの求職者との出会いがある

・出展している他の企業の情報が把握できる

・求職者の興味を惹きやすい

・大手企業のブースに人が集まりやすい

・求職者とのコミュニケーションの時間の確保が難しい


合同企業説明会は、さまざまな業種の企業が一同に集まる採用イベントです。規模はさまざまで、大規模なものであれば数万人もの求職者が訪れることもあります。

一度に多くの求職者に出会えるため、多くの求職者に自社のことを知ってもらうチャンスです。

また、他の企業のイベント内容なども把握できるため、これからの採用活動に活かせる点もメリットといえます。

合同企業説明会では説明を聞く企業を決めておらず、さまざまな業界の話を聞こうとする求職者が少ない傾向にあるようです。そのため、自社について認知度が低い求職者でも、アピール次第では十分に興味を持ってもらえると考えられます。

一方で、大手企業のブースに求職者が集まりやすく、認知度の低い企業は印象的なアピールができるかがポイントです。

また、求職者は多くは多くの企業の説明を聞くのを目的としているため、1社あたりにかけられる時間が少なく、企業とコミュニケーションの時間を十分に確保できないというデメリットもあります。

2-2.業界別企業説明会

業界別企業説明会のメリットとデメリットは、以下のとおりです。

メリット

デメリット

・採用したい人材とマッチしやすい

・有名企業に求職者が集まりやすい

・他社を引き立たせる可能性がある

 

業界別企業説明会は特定の業界を対象としたイベントで、業界研究セミナーとして開催されることもあります。

特定の業種で働くことを目指す求職者が来場するため、求める人材とマッチしやすい点がメリットです。

一方で、知名度のある企業に求職者が集まりやすく、認知度の低い企業が十分にアピールできなければ、ライバル会社の引き立て役になってしまう恐れがあります。

まずはノベルティを配ったり、ブースの装飾を目立たせたりするなど他社との違う手法を取り入れ、自社への興味を惹きつける工夫をすると、集客しやすい傾向にあります。

また、興味を持ってくれた求職者に対して、業界における自社にしかない魅力を伝えられると効果的です。

2-3.学部・学科別企業説明会

学科別企業説明会のメリットとデメリットは、以下のとおりです。

メリット

デメリット

・採用したい人材と接点を持ちやすい

・多くの参加者を見込めない

・採用担当者だけでは質問に答えられない可能性がある


学部・学科別企業説明会は、特定の学部や学科にフォーカスを当てたイベントです。自社の欲しいスキルを持った求職者が集まるため、採用したい人材と出会いやすい傾向にあります。

一方で、特定の学部や学科を対象にしているため、母数が少なく、多くの参加人数は見込めない点がデメリットです。

また、予備知識のある求職者から専門的な質問をされた場合に、採用担当者だけでは答えられない可能性があります。求職者の納得度を高めるために、現場社員の参加や実際に使用する機器などの提示をするのがおすすめです。

2-4.個別企業説明会

個別企業説明会のメリットとデメリットは、以下のとおりです。

メリット

デメリット

・自社の魅力を伝えやすい

・求職者との距離を縮めやすい

・認知度の低い企業は集客が大変


個別企業説明会は、1つの企業が単独で行う採用イベントです。競合がいないため、自社の事業内容や方針など多くのことを思う存分に伝えられます。

実際に働いている社員の様子を見学したり、複数の社員が自社の魅力を発表したりするなど、自社への理解を深められるコンテンツを用意するのがおすすめです。

また、求職者からの質問に答えたり、個別に話す時間を設けたりと、やり取りの中で求職者との交流を深めていけるでしょう。

一方、認知度の低い企業は集客が難しいため、SNSでの告知や他の採用活動と併用するなどの工夫が必要です。

2-5.大学訪問・学内説明会

大学訪問・学内説明会のメリットとデメリットは、以下のとおりです。

メリット

デメリット

・採用したい学歴の人材と出会える

・母集団を形成しやすい

・優秀な人材を紹介してもらえる可能性がある

・継続的に参加できる可能性がある

・大学とのつながりがないと参加が難しい

・時間や手間がかかる

 

大学訪問や学内説明会は、学生への紹介や推薦のために、大学側からオファーしたり、企業側から申し込んだりして開催する採用イベントです。1社または、2〜3社で行うのが一般的です。

採用したい学歴の人材と出会え、母集団を形成しやすい点がメリットといえます。大学との信頼関係が築けていれば、優秀な人材の紹介や継続的な参加が期待できます。

一方で、大学訪問・学内説明会は大学キャリアセンターと連携を取ったり、OB・OGの社員のツテで開催したりと、大学とのつながりがないと開催するのが難しいのが難点です。また、時間や手間もかかるのもデメリットといえます。

2-6.インターンシップ

インターンシップのメリットとデメリットは、以下のとおりです。

メリット

デメリット

・自社への興味や志望度を高めやすい

・求職者の能力や適性、人間性を直接把握できる

・実施するまでの工数が多い

・参加者へのフィードバックに責任が伴う

 

インターンシップは社会に出る前に、実際に仕事を体験して理解度を深める採用イベントです。夏季休暇や冬季休暇などの長期休暇に開催されることが多く、1日のみの1dayインターンシップや数か月にわたる長期インターンシップがあります。

実際に業務を体験してもらうことで、自社への興味や志望度を高めやすいのが特徴です。また、求職者の能力や適性、人間性を直接把握できるため、自社が求める人材であるか判断できます。

一方で、インターンシップの内容を考えたり、スケジュールを設計したりと、実施するまでの工数が多く、手間や時間がかかることに加えて、参加者へのフィードバックに責任が伴うことがデメリットになります。

2-7.セミナーや座談会

セミナーや座談会のメリットとデメリットは、以下のとおりです。

メリット

デメリット

・熱意のある求職者と接点を得やすい

・志望度を向上させやすい

・認知度の低い企業は集客が難しい

・準備や運営に手間がかかる


セミナーや座談会は、特定のテーマに対して意見や感想を話し合って求職者と交流を深める採用イベントです。

特定のテーマに興味を示し、意見や感想を語り合いたいという意志を持つ意欲的な求職者と出会え、仕事内容への理解を深めることで、志望度を向上させやすいというメリットがあります。

適任の社員が研修や座談会・セミナー後のフォローアップを行うことで、信頼関係を築きやすく、より効果が期待できるでしょう。

一方で、認知度の低い企業は集客が難しい傾向にあり、準備や運営に手間がかかるのがデメリットといえるます。

2-8.スカウトイベント

スカウトイベントのメリットとデメリットは、以下のとおりです。

メリット

デメリット

・短期間で採用したい人材とマッチできる

・参加者を確保しやすい

・事前にやるべきことが多い

・内定辞退者や入社後に早期離職者が多くなってしまう恐れがある

 

スカウトイベントとは、合同説明会とあわせて行い、そのまま面接や内定出しに進む採用イベントのことです。

合同説明会を開催しながら同時に選考も行うため、短期間で求める人材とマッチできます。求職者にとって短期間で内定をもらえ、就活を効率的に進められるため、イベントへの参加者を確保しやすい傾向にあります。

一方、応募条件や面接手順、面接担当者や面接スケジュールの設定など事前にやるべきことが多いのがデメリットです。

また、自社に対しての理解度が乏しい状態で内定出しまで行うため、内定辞退や入社後に早期離職する方が多くなってしまう恐れがあります。

そういった事態を避けるためにもイベントで自社について詳しい説明を行い、内定後の求職者のフォローも行っていくことが大切です。


2-9.ミートアップイベント

ミートアップイベントのメリットとデメリットは、以下のとおりです。

メリット

デメリット

・求職者に自社の魅力をじっくり説明できる

・求職者の本音を把握しやすい

・認知度の低い企業では集客が難しい

 

ミートアップイベントとは、社員と求職者のコミュニケーションを目的としたカジュアルな交流会のことです。全員ときちんと交流できるように、1回あたりのイベントでは、10〜20人程度の求職者を対象に行います。

求職者に自社の魅力をじっくり説明できる上に、カジュアルな雰囲気で行われるため求職者が素を出しやすく、求職者の本音を把握しやすいのがメリットです。

一方で、認知度の低い企業は参加者を集めるのが難しい傾向にあります。定期的な開催により、少しずつ参加者を獲得していくようにしましょう。

3.開催規模別のメリット・デメリット

開催規模別のメリット・デメリット

採用イベントは、大規模な合同企業説明会やマッチング形式のイベント、個別企業説明会など、開催の規模はさまざまです。

ここでは、開催規模別のメリットとデメリットについて解説いたします。

3-1.大規模イベントに出展するメリット

大規模イベントは一般的に100〜500社程度で行われ、1,000〜1万人程度の求職者が来るため、一度に多くの求職者と出会えます。

求職者の多くはさまざまな企業の説明を聞くために回っているため、認知度の低い企業でも声がけや目立つ装飾によって興味を惹き、接点を持つチャンスです。

また、業界志望者以外にも興味を持ってもらえる可能性があります。

3-2.大規模イベントに出展するデメリット

大規模イベントに出展するデメリットの一つに、求職者が大手企業に集まりやすい点があげられます。大手企業の他にもライバル企業が多数出展しているため、他のライバル企業と差をつけないと、効率的な採用活動にはつながりません。

また、多くの企業の説明を聞くことを目的に訪れる求職者が多く、1社あたりの説明を聞く時間が少ないのもデメリットといえます。

3-3.中・小規模イベントに出展するメリット

中・小規模イベントは一般的に10〜50社程度で開催し、数十人〜数百人の求職者が訪れます。

志望業界など何かしら限定して開催されることが多く、大規模イベントよりも目的を持った意欲的な求職者が多く、そのような学生に会えるのはメリットといえるでしょう。

また、業界や職種を限定して開催される場合、自社の業界や職種に興味を持っている求職者が集まるため、マッチしなくなります。さらに、出展数が少ないため、求職者とじっくり話す時間も確保できるでしょう。

3-4.中・小規模イベントに出展するデメリット

中・小規模イベントは大規模イベントに比べて来場する求職者の数が少ないため、認知度をあげるために出展する場合は期待するほどの効果は得られない可能性が高いです。

また、同業種が多数出展するため他社と求める人材が近しく、差別化を図らなければ自社の魅力を十分にアピールできない傾向にあります。

4.新卒採用イベントを成功させる4つのポイント

新卒採用イベントを成功させる4つのポイント

新卒採用イベントを成功させるポイントは、以下の4つです。

  • 採用計画・採用したい人物像・採用の課題を整理する
  • 採用したい人物像に合わせたプログラム設計を行う
  • 事前準備やリハーサルを入念に行っておく
  • 応募までのフォロー体制を充実させる

それぞれのポイントについて解説いたします。

4-1.採用計画・採用したい人物像・採用の課題を整理する

採用計画・採用したい人物像・採用の課題を整理することは、採用活動を成功させる上で大切なポイントです。

どの採用イベントが適しているかは、企業によって異なります。もし自社と相性の悪い採用イベントに出展した場合、手間や時間がかかる一方で、期待した結果は得られない可能性が高いです。

そうならないためにも、まずは「何を目的としてイベントを開催するのか」「どのような人材を求めているのか」「入社後はどのような活躍を期待しているのか」などの採用計画や、採用したい人物像を明確にすることが大切です。

また、認知度が低いから認知度を獲得したいなどのように採用課題とその要因についても明確にすると、改善するにはどのようにしていくべきなのかが見えてくるため、採用活動が成功へとつながりやすくなります。


4-2.採用したい人物像に合わせたプログラム設計を行う

採用活動を成功させるためには、採用したい人物像に合わせたプログラム設計を行いましょう。

求職者にとって魅力を感じるイベントでなければ、参加してもらえません。しかし、つい自社の希望を通してしまい、求職者のニーズと乖離している恐れがあります。

採用したい人材のニーズに合わせて、プログラム設計を行うと、求職者数の向上や採用につながるでしょう。

採用したい人材のニーズを知る方法として、採用イベントの参加者や内定者へのアンケートの実施があげられます。アンケート結果を反映させることで、現時点での課題を改善し、求める人材の確保へとつながっていく可能性が高いです。


4-3.事前準備やリハーサルを入念に行っておく

事前準備やリハーサルを入念に行っておくことも、採用活動の成功のために欠かせません。

採用イベントのクオリティは、参加者の志望度に直結します。段取りが悪かったり、準備が中途半端だったりした場合は、企業への不信感につながると考えられます。

そうならないためにもタイムテーブルを決め、社員全員がどのような時間配分で動くべきかを把握することが大切です。事前準備が整ったら、本番前に一度はリハーサルを行っておきましょう。

オンライン開催の場合は、回線や音声・映像に不具合がないかを忘れずに確認することで、スムーズに実施できます。

4-4.応募までのフォロー体制を充実させる

採用イベントへの参加者が増えたとしても、ただ参加してもらうだけでは意味がありません。応募までのフォロー体制を充実させ、自社に応募させることが大切です。

たとえば、採用イベントへの参加後は、お礼とともに他の採用イベントへの案内や選考案内のメールを送り、自社への興味を持続させつつ、次のステップへ誘導しましょう。

お礼メールは採用イベント終了から早ければ早いほど、効果的です。自社への興味が高まっている間に、次のステップへと進んでいくことでエントリーの可能性も高められます。

5.新卒採用イベントを活用して採用を強化しよう

新卒採用イベントを活用して採用を強化しよう

新卒採用イベントは主に合同企業説明会や業界別企業説明会、学部・学科別企業説明会、個別企業説明会、大学訪問・学内説明会、インターンシップ、セミナーや座談会、スカウトイベント、ミートアップイベントの9種類あります。

新卒採用イベントは種類や規模がさまざまで、それぞれメリットとデメリットが異なります。それぞれの特徴を把握した上で、自社にあった新卒採用イベントを実施することが大切です。

また、新卒採用イベントにただ参加してもらうのではなく、応募まで導けなければ意味がありません。新卒採用イベントを開催する際は、何を目的として、どのような人材をターゲットにするのかなどの計画を立て、新卒採用イベントに参加してもらった後はお礼メールなどのフォローも欠かさずに行い、成功へと導きましょう。

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