求人の応募が来ない原因とは?応募を増やして人手不足を解消する方法を解説

採用ノウハウ

求人広告を出しても応募者が少なく、人手不足を解消できない企業は少なくありません。少子高齢化で労働人口も減少するなか、自社の求める人材を集めるには、求人広告の工夫などで応募者を増やす必要があります。 本記事では求人に応募が来ない原因とその対策、おすすめの採用方法などを解説します。

1.求人に応募が来ない理由

求人に応募が来ない理由

求人を出しても応募が来ないのは、募集要項の記載が曖昧など、いくつかの理由があります。利用している媒体がターゲット層に合っていない、応募条件が厳しいなどの理由が考えられます。応募を増やすには、まず応募が来ない理由を見つけることから始めましょう。

ここでは、求人情報を出しても応募が来ない理由を5つご紹介します。

1-1.募集要項の記載が曖昧

求職者は募集要項の内容だけを判断材料に応募先を選ぶため、記載されている仕事内容などが曖昧では応募しようと考えません。どのような仕事をするのかわからず不安になります。

求人情報は数多く、求職者は似たような情報の中から少しでも自分の希望に合うところを選びます。記載されている情報が不足していれば、求職者は具体的に働くイメージができません。曖昧な記載は、募集に積極的ではない企業という印象も与えます。

例えば、仕事内容を法人営業と記載しただけでは、どのような仕事かよくわかりません。

以下のように具体性をもたせることで、求職者は仕事のイメージをつかめます。

  • 取引先を巡回して自社製品に関する商談・新商品の紹介を行う
  • 電話やメールでアポイントメントを取る新規顧客の開拓も行う。資料作成やプレゼンを行うこともあり

できるだけ詳細な、わかりやすい記載が必要です。

写真や動画を掲載できる場合は、職場で働く社員の様子などを掲載することで、求職者はより自分が働く姿をリアルにイメージしやすくなります。

1-2.応募条件が厳しい

応募条件が厳しい・細かいといった場合、条件に合う人材が少なくなり応募が集まりません。条件に合っている場合でも、求められることが多い企業は選考が厳しいと判断し、応募を躊躇してしまいます。厳しい条件を見ただけで、「応募してもきっと採用されないだろう」と諦めてしまうのです。

採用のミスマッチを防ぐには求める条件を明確にする必要はありますが、それで応募が集まらなければ意味がありません。

応募条件はどうしても必要なことだけに絞り、シンプルにすることが応募者を増やすポイントです。

1-3.競合よりも条件が悪い

求職者は数多くの求人情報を比較検討し、より応募条件の良いところを選びます。競合他社よりも条件が悪い場合、自社が選ばれることは期待できません。

求職者が特に注目するのは給与や福利厚生、残業時間の有無などです。これらの条件に競合他社よりも大きく劣る部分があると、応募は期待できません。とはいえ、給与を上げたり福利厚生を良くしたりするのはそう簡単にできることではなく、「残業が少ない」などアピールできる部分を前面に出す工夫が必要です。

1-4.ターゲット層に合わない媒体を使っている

求人の媒体は数多く、媒体ごとに利用しているターゲット層は異なります。自社が求めるターゲット層の利用が少ない媒体に掲載しても、思うように応募は集まりません。

ただ登録者が多いかたという理由で求人媒体を選ぶと、自社に合わない人材の応募が増えて採用のミスマッチが起こる可能性もあります。

まずは自社が求める人物像としてターゲットを詳細に設定し、そのターゲット層が多く利用する求人媒体に掲載するようにしてください。

1-5.認知度が低く情報が伝わらない

企業の認知度が低くて応募が集まらないこともあります。情報発信が不足していると企業の魅力が求職者に伝わらず、「知らない会社」というだけで応募の候補から外されてしまいます

中小企業の多くは広告などにかけられるコストは限られ、大手企業のように十分な情報発信ができません。その結果、応募が来ないという事態になりがちです。

2.求職者が注目する応募の条件

求職者が注目する応募の条件

応募者数を増やすには、求職者が注目するポイントを押さえる必要があります。

特に、以下の3点が重要です。

  • 給与などの待遇
  • 勤務地
  • 労働時間や休暇

それぞれ、詳しくご紹介します。

2-1.給与などの待遇

ほとんどの求職者が、給与などの待遇面に注目しています。競合他社の求人情報をチェックし、明らかに給与や福利厚生が劣る場合は見直しの検討が必要です。しかし、大幅な見直しは難しいという実情もあります。

待遇面でアピールできない場合は、待遇面を補うような条件をで差をつけることもおすすめです。例えば、「教育制度が充実していてスキルアップできる」「シフト制など柔軟な働き方ができる」といったアピールポイントがあれば、求職者への訴求効果が期待できます。

2-2.勤務地

勤務地も求職者が注目するポイントです。通勤しやすい勤務地か、在宅勤務もあるかなどがチェックされています。特に最近はテレワークを導入している企業も増え、在宅勤務できるかどうかは求職者へのアピールポイントになります。育児など通勤が難しい層の応募を増やすことも可能です。

勤務地が遠くても、在宅勤務があれば応募したいという人もいます。どうしても求人が増えない場合、テレワークの導入も視野に入れて検討することも必要です。

2-3.労働時間や休暇

求職者にとって労働時間や休暇も重要です。近年は、ライフワークバランスを重視する人が増えています。週休2日制で夏季や冬季の休暇は十分にとれるか、残業は少ないかといった内容はしっかりチェックされるでしょう。労働環境が悪いと判断されると、応募は集まらないと考えられます。

残業時間が長いなどの事情があれば対策を行い、募集要項にはできるだけネガティブな要素を入れないようにすることが大切です。

3.求人に応募が来ない状況を解消する方法

求人に応募が来ない状況を解消する方法

応募が来ない原因がわかったら、その状況を解消する対策を立てなければなりません。ここでは、解消方法を4つご紹介します。

3-1.募集要項の内容を見直す

募集要項の内容が曖昧で具体性がない場合は、見直しを行います。求職者が自分の働く姿をイメージできるよう、仕事内容や職場環境をより具体的にしてください

このとき、応募を増やそうとしてターゲットを広げすぎないことが大切です。ターゲットが広いと、誰にも響かない求人広告になってしまう可能性があります。

まずは、ターゲットを詳細に設定してください。年齢や居住地などの属性だけではなく、転職活動をしている理由や、どのようなキャリアプランを持っているかなども詳細に設定しておきます。ターゲットが知りたいこと、興味を持ちそうなことを意識して書くことで、求める人材に訴求できる求人広告にすることができます。

3-2.応募条件を見直す

求職者が重視する給与などの待遇、労働環境、勤務地について、自社の応募条件を見直すことも大切です。

見直しの際は、以下の点に注意してください。

  • アピールできる内容に記載漏れはないか
  • わかりやすい内容になっているか
  • 具体性はあるか

できるだけ求職者の目に留まり興味を持ってもらうためには、わかりやすく具体的な内容であることが大切です。入社後の働き方が明確でないと、求職者は不安を覚えます。

伝え方によっても、求職者へのアピール効果はだいぶ変わります。例えば、「残業少なめ」よりも、「残業は月に5時間程度」と書く方が、残業の少なさがより具体的に伝わるでしょう。

3-3.ターゲットに合わせて求人媒体を変える

設定したターゲット層が集まる求人媒体を選ぶことも大切です。現在利用している媒体の利用者層を調べ、自社が求めるターゲット層にマッチしているかを確認してください。

求人媒体の特徴や得意な領域を調べ、自社が属する業界に特化しているなど、自社が求める人材が集まる媒体を選びましょう

例えば、20~30代の若手を採用したい場合は、Web媒体をメインに活用します。web上の求人サイトは大きく、新卒向けや中途採用向け、アルバイト・パート向けに分けられます。さらに、サイトごとに得意分野があるため、特徴を見極めなければなりません。

専門職のスキルを持つ人材に特化した媒体もあります。自社の求めるターゲットの年齢や必要なスキルなどを詳細に設定し、ターゲット層が最も集まる求人サイトを見つけてください。

3-4.認知度を上げ自社の魅力をアピールする

企業の認知度が低いことも、応募が来ない大きな理由になります。自社の採用サイトを作成する、SNSを活用するなど、情報発信を積極的に行いましょう。

採用サイトは自社の採用情報に特化したサイトです。求人広告は文字数が制限されるなど、自社の魅力を十分に伝えられません。しかし、採用サイトは掲載する範囲に制約がなく、自社の魅力を自由にアピールできます。

テキストだけでなく画像や動画も使い、文章では伝えきれない会社の雰囲気や社員の様子を紹介することで、求職者はより具体的に働くイメージができます。社員のインタビューや経営トップの言葉といったコンテンツも自由に追加し、企業に対する理解を促すことも可能です。

採用サイトは求人広告にリンクを貼って誘導することで、効率的に自社の認知度を高めることができます。

TwitterやFacebookなどのSNSの活用も、認知度アップに効果的です。SNSは特に20〜30代の多くが利用しており、若手を採用したい企業が採用方法として積極的に活用しています。高い情報発信力と拡散力があり、求人広告とは違ったリアルな社内の様子を伝えられるのがメリットです。

コストをかけず、まだ自社を知らない求職者へ幅広くアプローチできます。

ただし、採用サイトやSNSによる認知度アップは、すぐに成果が得られるものではありません。2〜3年の長期的な視野で、地道に情報発信していくことが必要です。認知度が高まることで自ずと求人の応募も増え、自社が求める人材の獲得につながります。

4.求人の応募を増やすおすすめの採用方法

求人の応募を増やすおすすめの採用方法

現在の採用方法では応募が来ないという場合、方法を変えてみるのもひとつの方法です。近年、注目されている採用方法として、ダイレクトリクルーティングや求人検索エンジンがあげられます。

ここでは、求人の応募を増やすおすすめの採用方法を2つご紹介します。

4-1.ダイレクトリクルーティングを導入する

ダイレクトリクルーティングとは、求職者からの応募を待つのではなく、企業側から直接求職者へアプローチをする採用方法です。

実施の流れは、以下のとおりです。

  • ダイレクトリクルーティングのサービスに求職者が履歴書や職務経歴書等の情報を登録する
  • 企業は求職者の情報を見て、自社に合う人材を探す
  • 人材を見つけたらスカウトメールを送る
  • 返事が来たら、カジュアル面談や選考等を行い、採用を決定する

企業が自社に合う人材を見極めてピンポイントでアプローチするため、採用のミスマッチを減らせるのがメリットです。従来の採用手法よりも効率的に採用活動ができ、採用コストを削減できるというメリットもあります。

また、ダイレクトリクルーティングサービスは、積極的に転職を考えている人だけでなく、「まだ転職活動を考えていないが、今の会社よりも自分に合う会社があれば転職したい」と考えている人も登録をしています。

そのため、転職活動を積極的に行なっている顕在層のほか、転職潜在層へもアプローチでき、母集団を増やすことも可能です。

ただし、ダイレクトリクルーティングは候補となる人材を探し、直接アピールするなど、従来の採用手法と比べて担当者の作業工数が増加します。担当者の負担が増えるという認識が必要です。

まだ具体的に転職を考えていない候補者に自社の魅力を伝えて転職を促す作業は、時間も必要になります。そのため、長期的視野で取り組む必要があることも把握しておかなければなりません。

4-2.求人検索エンジンを利用する

求人検索エンジンとは、検索窓に入力したキーワードの条件を満たす「求人情報」をインターネット上から収集し、一覧表示するシステムです。

キーワードから検索意図を読み取り、有益な情報を表示という点で、GoogleやYahoo! JAPANなどの検索エンジンと共通しています。求人検索エンジンは、それら検索エンジンが求人情報に特化したものです。

求人検索エンジンではネット上に公開されている多くの求人サイトから求人情報を収集し、キーワードに合うものを表示しています。

エリアや職種、雇用形態などを入力して検索することで、ネット上の求人情報が検索結果に表示される仕組みです。

求人サイトのような会員登録やログインが必要なく、自由に求人情報を検索できるシステムです。そのため、求職者への露出が増え、自社の情報を見つけてもらいやすいのがメリットです。

無料で利用できる場合もあり、有料プランもクリックにより料金が発生するため、効率的に求職者にアプローチできます。

5.応募数が増えても人手不足を解消できない場合とは?

応募数が増えても人手不足を解消できない場合とは?

応募者が増えても、そのまま採用に至るとは限りません。内定辞退や早期退職などで、人手不足を解消できない場合があります。

そのため、ただ応募を増やすことを考えるのではなく、採用後も注意が必要です。

また、応募者が増えても自社が求めるターゲット層でなければ、意味がありません。

応募者が増えても人手不足を解消できないケースをご紹介します。

5-1.フォロー不足による内定辞退

応募者が集まって無事に採用できても、内定を辞退される可能性があります。内定を辞退されるのは、主に以下のような原因が考えられます。

  • 担当者が忙しく、内定者のフォローが十分でない
  • 入社に不安がある
  • 雇用条件に不満がある

採用後に内定者のフォローをしっかり行わないと、不安や不信感を抱かれ、内定辞退につながる可能性があるため注意が必要です。

メールの返事が遅い、何も連絡が来ないといった状況があると、内定者は会社自体への不信感を募らせます。「この会社に入社しても大丈夫だろうか」と考え、入社への意欲を無くしてしまう可能性があります。

また、入社後の漠然とした不安も内定辞退につながる理由のひとつです。「本当にこの会社でいいのあろうか」「他にもっと自分に合う会社があるのではないか」と考えて求人を探すことも考えられます。その結果、別の会社に入社を決めてしまう可能性があります。

入社前は、誰でも多少なりとも不安は抱くものです。その不安に寄り添い、フォローすることが担当者の重要な役割です。採用後は定期的に連絡をとり、内定者懇親会や面談などを行いながら入社意欲を高めてもらわなければなりません。

雇用条件や待遇など、認識に齟齬があった場合も内定辞退につながります。残業時間や昇給などは、募集要項には具体的に掲載されていないこともあり、採用後に初めて具体的な内容を知るといったケースもあります。認識が異なり、自分の希望とは違っていた場合、内定辞退になる可能性も否定できません。求人の段階で詳細な情報を公表していなければ、その後の採用活動が無駄になる場合もあり、会社・求職者双方にとって大きなダメージとなります。

5-2.ミスマッチによる早期離職

入社後の早期退職により、人材不足を解消できない場合もあります。早期離職は、「考えていた仕事内容と違っていた」「社風が合わない」といったミスマッチが主な原因です。

ミスマッチが起こるのは、主に以下のような原因が考えられます。

  • 詳細な情報を伝えていない
  • 会社の良い面ばかりを伝えている
  • 採用基準が曖昧で評価が属人化している

求人で開示している情報が限られていると、入社後に「思っていた仕事内容と違う」ということにもなりかねません。また、応募を多く集めたいために会社の良い面だけを強調すると、入社後のギャップが生まれてしまいます。仕事の厳しさや昇給・昇格のペース、社風など、会社のありのままの姿を伝えることが大切です。

また、採用基準が曖昧な場合、担当者により書類選考や面接での評価が異なるケースもあります。本当に求める人材を採用できず、ミスマッチが起こりやすくなります。自社に合わない人材を採用し、早期離職につながる可能性が高くなるでしょう。

多くのコストと時間をかけて採用しても、早期離職によりすべてが無駄になってしまいます。情報開示や採用基準の明確化・評価の統一など、ミスマッチを起こさないための対策が必要です。

5-3.求める人材からの応募が集まらない

どれだけ応募者が増えても、自社が求める人材でなければ人手不足の解消にはなりません。募集要項がターゲット層に向けた内容になっていない、ターゲット層があまり利用しない求人媒体を使っているなどの原因が考えられます。

まずはどのような人材を求めるのかターゲットを詳細に設定し、募集要項や求人媒体の見直しを行いましょう。

6.求人の応募が来ない原因を把握し対策を立てよう

求人の応募が来ない原因を把握し対策を立てよう

求人を出しても応募が来ない場合、まず原因の把握が必要です。応募が来ない原因はさまざまで、募集要項が曖昧であったり応募条件が厳しかったりなどが考えられます。ターゲット層が利用しない求人媒体を利用している場合も、応募が来ない原因になります。まずは原因を突き止め、対策を立てなければなりません。

また、応募者を集めることだけでなく、内定辞退や早期離職が発生しないための対応も必要です。十分な対策を行い、人手不足を解消しましょう。


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